おしらせ | 2024年9月24日

「日本音楽の魅力発信プロジェクト」のKickoff Meeting開催報告

助成

文化庁
文化芸術活動基盤強化基金
(クリエイター等育成・文化施設高付加価値化支援事業)
独立行政法人日本芸術文化振興会

日本音楽の魅力発信プロジェクト
~和の文化活動を通じた若手育成~

Kickoff Meetingプログラム

  1. 日本音楽国際交流会挨拶長瀬 淑子
  2. 文化庁挨拶圓入 由美
  3. 海外での日本音楽の紹介について徳丸 吉彦
  4. 日本音楽の海外ニーズ田中 隆文
  5. 本事業の概要石橋 幹己
  6. 育成対象者の抱負と紹介(三曲)黒田 鈴尊
  7. 育成対象者の抱負と紹介(雅楽)三浦 礼美
  8. 育成対象者の抱負と紹介(邦楽アンサンブル)本條 秀慈郎
  9. 育成対象者の抱負と紹介(広報記録)澁谷 蓉佳
  10. 指導者の紹介(敬称略)
日時:
2024年9月24日(火)19時00分~20時40分(18時30分より受付)
会場:
文京シピックホール・小ホール/東京都文京区春日1-16-21
主催:
特定非営利活動法人日本音楽国際交流会
制作:
石橋制作事務所

 2024年9月24日(火)19時00分〜20時40分に、文京シビックホール・小ホール(東京都文京区春日1-16-21)で、日本音楽の魅力発信プロジェクトのKickoff Meetingが開催され、100人近くの邦楽関係者が集まって、本事業の開始を見守った。

 はじめに、主催者の日本音楽国際交流会より理事長の長瀬淑子氏の挨拶があり、交流会は、演奏家・研究者・愛好家からなり、設立当初から演奏会やDB作成などにより、日本音楽による国際交流に取り組んできており、このたびの文化芸術活動基盤強化基金クリエイター等育成事業は、その意味で本会の趣旨に沿った事業であり、成功裏に本事業を遂行したいと、取り組みへの決意を表明した。

長瀬 淑子 氏 長瀬 淑子 氏

 次に、文化庁参事官(芸術文化担当)の圓入由美氏より、「クリエイター・アーティスト等育成事業」(文化芸術活動基盤強化基金)が、様々な分野で活躍するアーティストの海外での活動を複数年にわたって後押しすることを目的とした事業であるとの紹介があった。採択にあたっては3つの柱(海外のニーズ、指導者による支援、戦略的海外展開)が重視されたこと、3年後の成果報告(アピール)によってはさらに、支援が2年延長されることなどの説明があった。また、文化庁としては、外務省とも連携して支援を進め、本事業の成果を上げていきたい旨の挨拶があった。

圓入 由美 氏 圓入 由美 氏

 そのあと、音楽学者の徳丸吉彦氏と有限会社邦楽ジャーナル代表取締役の田中隆文氏による講演が行われた。

 徳丸氏は、自国文化の発信に従来あまり熱心でなかった政府が、このような事業を手掛けるようになったことは大変喜ばしいと述べ、日本音楽を海外で紹介するためには、すぐれた演奏家、すぐれた会場、すぐれた聴衆のほか、現地との周到な事前連絡、現地での解説やプログラムの用意、現地の聴衆や音楽学生との交流などが重要であることを説かれた。
 田中氏は、New Sounds of Japanという催しに和楽器の演奏家を連れて数回参加したときの経験から、現地の聴衆と交流するために、語学力以前に、自分が感じる日本音楽の魅力を自分の言葉で語れるようにしておくことの大切さを強調された。また、日本音楽に対する海外の需要が大きいことの例として、近々催されるWorld Shakuhachi Dayや、2025年の国際尺八フェスティバルを紹介し、さらに音楽による国際交流が素晴らしい成果を挙げた例として岡山国際和楽器学生フェスティバルを紹介された。最後にコロンビア大学教授のバーバラ・ルーシュ氏が、高齢にも関わらず、外国人のための和楽器の音楽院を作りたいと奔走されたことに触れ、日本音楽のために日本人自らが世界に向けてもっと声を挙げることが重要だと結ばれた。

徳丸 吉彦 氏 徳丸 吉彦 氏
田中 隆文 氏 田中 隆文 氏

 本事業の企画・実務の中心的な役割を果たす石橋制作事務所の石橋幹己氏からは、具体的な事業の内容と実施計画についての説明がスライドを用いて行われた。幅広い邦楽分野を網羅するべく、育成対象者は、三曲、雅楽、邦楽アンサンブルの3つの演奏家チームと、広報記録担当の1チームの計4チームから構成したこと、その際若手育成と海外発信という柱を立てたこと、具体的には、初年度に講習会を、2年目に国内演奏会を、3年目に海外演奏会を行い、広報記録チームは、それらの演奏会の広報、記録、プロデュースなどを担う予定であることを説明し、会場の来場者に今後の見守りと支援を依頼した。

石橋 幹己 氏 石橋 幹己 氏

 そのあとで、育成対象者となった4つのチームのメンバーの代表が、本企画への取り組みの抱負や決意を述べ、チームごとにメンバーを紹介した。

三曲チーム(代表:黒田鈴尊) 三曲チーム(代表:黒田鈴尊)
雅楽チーム(代表:三浦礼美) 雅楽チーム(代表:三浦礼美)
邦楽アンサンブルチーム(代表:本條秀慈郎) 邦楽アンサンブルチーム(代表:本條秀慈郎)
記録録画チーム(代表:渋谷蓉佳) 記録録画チーム(代表:渋谷蓉佳)

 最後に、司会者から、本事業の指導者の紹介があり、質疑応答を経て閉会となった。

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